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    扇子とは?種類や柄の意味を知って扇子の選び方を極めよう。

    和装の時、そして近年では洋装用でも、日本人に馴染み深い扇子。単純に涼しくなると言うだけでなく、ファッション小物としても活躍しています。そんな扇子について、今回は改めて掘り下げてみたいと思います。

    目次

    そもそも扇子とは?扇子の歴史を知ろう。

    扇子と聞くと日中国や日本で使われているイメージがありますが、いったいどのような歴史があるのでしょう?

    実は日本発祥!檜扇から始まった扇子の期限はメモ帳?

    風を送るための「うちわ」は古くから中国やエジプトで使用されていたという記録があり、発祥の地に関しては定かではありません。しかし折りたたみ式の「扇子」が誕生したのはここ日本です。今から約1200年前の平安時代初期、紙がまだ貴重だった当時、短冊形に切られた木や竹の板がノートの代わりに使用されていました。この板は木簡と呼ばれており、これを綴じてメモ帳のようにしたものを「檜扇」と言います。
    この「檜扇」は徐々にファッション性を帯びるようになります。色付けされたものや絵が施されたものなどが出回るようになり、女性の装飾品としても用いられるようになったのです。

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    そして平安時代の中頃までには竹や木でできた細い骨組みの片面に紙を貼った「蝙蝠扇」が作られるようになります。この「蝙蝠扇」が「扇子」の原型となります。その後「蝙蝠扇」は鎌倉時代に中国やヨーロッパにまで伝えられます。そして中国では「蝙蝠扇」が改良されて両面貼りとなり、それが日本に伝わって現在の「扇子」が確立されたわけです。

    扇子の種類や目的に応じた選び方

    主な扇子は全部で8種類です。それぞれ使用用途が異なりますので、目的に応じて使い分けましょう。

    紙扇子:紙でできた一般的な扇子

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    名前が示す通り扇面が紙でできており、最もポピュラーな扇子です。3枚に貼り合わせた地紙に扇骨を差し込んで作られます。

    生地扇子:耐久性も増しおしゃれなデザインも豊富

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    扇面が生地でできた扇子です。多くのものは片面貼りで、刺繍やプリントなどを施すことができます。

    白檀(びゃくだん):いい香りがしてプレゼントにも最適

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    扇面に使用されるのは香木として知られている白檀の木片で、透かし彫りなどのデザインが施されています。仰ぐと白檀の香りが漂います。

    飾り扇子:家のインテリアとして扇子を

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    名前が示す通り、飾ることを目的として作られた扇子です。飾り扇子には扇子立てが付属しており、これに扇子を寄りかからせるようにして飾ります。多くの場合、長寿や繁栄を表す柄が描かれています。

    舞扇子:踊ることを目的とした扇子

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    日本舞踊や能などで使用される扇子です。舞踊の場では投げられたり、指で挟んで回す動作などが加わるために要の部分に鉛の重りが入っており、扱いやすいように工夫が施されています。また耐久性を高めるために親骨と紙は糸でしっかりと結ばれています。

    茶扇子:

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    茶道の際に用いられる紙扇です。女性用は五寸(約15センチ)、男性用は六寸(約18センチ)の茶扇子を使用するのが一般的です。

    祝儀扇:冠婚葬祭で活躍する扇子

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    冠婚葬祭用の扇子です。モーニング扇子、金銀扇子、そして金銀まき絵房付扇子などは祝儀扇に分類されます。最近では洋装にマッチするものなども販売されています。

    檜扇:扇子の元祖に近い木製扇子

    先にも少し触れましたが、これは木製の扇です。宮廷女性が正装に用いた檜扇は衵扇(あこめおうぎ)と呼ばれていましたす。

    扇子は末の方に広がる形をしていることから末広がりの意により繁栄をもたらすとされており、それゆえに縁起物として贈られるアイテムです。そしてそこに施されている柄には縁起に関係した様々な意味合いが込められています。そのいくつかをご紹介します。

    扇子のデザインや柄の意味を知ってプレゼント選びを

    扇子は縁起の良い贈り物として使われてきました。そのため結婚式の引き出物や成人の日を迎えた方、そして長寿記念を祝う際に贈ることができます。
    しかし使い勝手の良い扇子は、お世話になっている人へのプレゼントとして贈ることもできます。この際には「扇子の絵柄の意味」を覚えておくと良いでしょう。出世の道が絶たれた人に鮎の絵柄が施されている扇子を贈ったり、大きな失敗をしてへこんでいる人に馬の絵柄が施された扇子を贈るなら、相手が気を悪くしてしまうかもしれません。また白檀などの香木でできた扇子の香りは好き嫌いがあるために、場合によっては喜ばれないこともあります。プレゼント用の扇子を購入する際には、こうした点を考慮することができるでしょう。

    鮎:仕事人におすすめ!出世の意味がある扇子

    急流に負けることなく昇り続ける「昇り鮎」は、出世をもたらす絵柄として知られています。

    馬:安定志向の方におすすめな柄

    強健な馬はなかなか倒れないために、大きな失敗を経験することなく過ごせるという意味を含んでいます。

    とんぼ:試合や試験、大仕事を控える人におすすめな柄

    後退せずに前に向かってのみ飛ぶ昆虫であることから、不退転で勝利を呼び込むという意味を含んでいます。

    竹:力強くまっすぐ成長を願う柄

    丈夫な竹は強さや復元力を表し、尚且つ真っ直ぐに成長することから周りに流されない心の強さを象徴しています。

    ひょうたん:商売繁盛や子孫繁栄に縁起の良い柄

    末広がりの形をしていることから、繁栄の意を含んだ縁起の良い植物として知られています。

    青海波:厄除けや最近ついてない人におすすめの柄

    水には清めや厄除けの意味があります。また扇子は風を送る目的で使用されることが多く、爽やかな波柄のものは人気があります。

    扇子の使い方!扇ぐ以外にも様々な使い道が

    暑さをしのぐための道具として人気の扇子ですが、実はこんな使い方もあります。

    扇子で口を隠して上品に!

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    人前で大口を開けて笑うのが失礼に値するシーンがあります。このようなときに扇子を広げて口を隠すことができます。

    扇子で香りを漂わせて消臭や雰囲気作り

    白檀のように香りのよい材料を使用して作られた扇子があります。このようなものをカバンから取り出し、身近なところに置いておくなら爽やかな香りを漂わせることができます。香水は場所を選べませんが、扇子であれば場所を選んで香りを演出できますので、デートなどにもぴったりかもしれませんね。

    舞や演技を美しく演出する芸道の道具

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    日本舞踊や歌舞伎の中でも見られるように、演者を華やかに魅せるために用いられることがあります。歌舞伎などでも、女方が扇子を片手に演技していると、さらに女性らしく見えますよね。

    昔ながらの遊び道具としての扇子

    扇子を使う遊びは古くから存在します。たとえば扇子を的に向かって投げて的を落とす「投扇興」や、水を張った茶碗に渡した割り箸を扇子で叩き、水をこぼさずに折った人が勝ちとする「腕さだめ」などが有名です。

    勝負の世界で思考を促す

    扇子を一定のリズムで開閉し、思考を促す人がいます。たとえば将棋や囲碁の対局時、棋士が扇子を開閉している様子を目にしたことがあるかもしれません。これは先の手を考える騎士たちが扇子の開閉でリズムを取り、自らの思考を促しているのです。

    扇子を普段使いするなら!作法や礼儀、ルールを知ろう!

    自分用の扇子を購入し、普段使いするのであれば下記の点に注意できます。

    扇子の開き方や閉じ方

    まず開き方ですが、扇子の親骨(一番外側にある太い骨)を上に向け、両手で優しく持ちます。その際に右手を要(骨をまとめてある部分)の辺りに添え、左手は扇子の中心部分を下から抱える感じで添えます。そして左手の親指で親骨を右側へ押すようにして扇子を少し広げます。その後、両手を使ってゆっくりと広げていきます。勢いよく扇子を開くとかっこよく見えますが、扇子を傷めずに長持ちさせるにはこの開き方がベストです。
    また閉じるときは扇子を両手で持ち、右手で奥から手繰り寄せるように閉じていきます。扇子は繊細なアイテムですので、焦らずにゆっくりと閉じるようにします。

    持ち運ぶときの注意点

    扇子は傷みやすいアイテムです。そのためカバンに入れて持ち運ぶときなどは、ケースに入れておく必要があります。また扇子を閉じたとき、しめ紙やゴムを使って扇子の上部を留めておくなら、型崩れを防ぐ事ができます。

    使ってはいけない場所

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    自分が暑いと感じても、周りの人はそうでない場合があります。そのため扇子で扇いだときの風が周りの人に当たってしまうような場合、使用は控えるようにするのが一般的です。また再三述べてきたように、扇子は縁起の良いアイテムとして知られています。そのため葬儀や葬式に出席する場合、扇子を用いません。それでも夏場に行われる葬式や葬儀の場合は暑さしのぎとして扇子の使用が許されるケースもあります。

    扇子のお手入れなど

    まず基本的な点として、扇子を使用しないときはしめ紙やゴムで閉じた扇子の先を留め、形を整えるようにします。扇子に使用されてる素材は竹や紙などであり、これらは気温や湿気の影響を受けやすいものです。そのため休ませるときは形状維持に努めるべきです。また使用した後は乾拭きし、汚れを落とすようにします。長期間使用しないものはケースに入れ、湿気の影響を受けないようにします。

    簡単に扇子と言っても、その種類や用途は様々!まずは、どのような場面で使うのが目的なのか、どのような人にプレゼントしたいのかなど、扇子のことを少し学ぶと見えてきますね。持っていると一目置かれる扇子、毎日に少し取り入れてみるとい今もしれませんね。

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