浅草の言問通りの先には、吉原の遊郭がありました。
吉原はお堀で囲まれていましたので、その手前には様々な高級飲食店や料亭などが立ち並んでいました。旦那衆は料亭でお酌を頂き、芸者遊びに興じていたのもこのエリア。今もなお昔ながらの料亭が数軒残っています。
そんな、昔ながらの「大人の遊び場」はちょっとお高いのですが、その雰囲気を楽しみつつ、行きやすいお値段であるおすすめなお店が、ねぎま鍋の「一文」です。ねぎまと聞くと焼き鳥?と思うかもしれませんが、こちらは「葱鮪」と書いてねぎま。そう、マグロとネギの鍋なのです。
浅草で人気のねぎま鍋とは?
そもそもねぎま鍋とは庶民の食べ物。
昔はマグロといえば赤身で、将軍や上の位の人は赤身しか食べませんでした。そこで捨てられてしまうのが中トロや大トロといった部位だったのです(もったいない!)
そんなトロを庶民が旨く食べられないかということで始まったのがこの「ねぎま鍋」。
醤油、酒、みりん、出汁でマグロのトロを煮る鍋料理です。トロが庶民だなんて、今では立場が逆転しているので面白い話ですよね。
接待や大事なおすすめ
まず、行ってうれしくなるのはこのお店の門構え。
創業は40年弱ほどのお店なのですが、本店のお店は築50年以上の古民家を改装したとだけあり、なんとも風情があります。どう見ても高級料亭のそれです。
もちろんなかも、非常に雰囲気があります。
石畳に木のや畳で作られた空間。障子やおいてある陶器1つとっても、素敵としか言いようがありません。
また、注文の方法も独特です。一文というのは100円のことで、料金の表示も「○○文」と表示されています。10文であれば千円、100文は一万円です。
注文した分「一文」や「十文」分の木札が席におかれます。それを持ってお会計に行くのです。値段がわからなくなりそうなものですが、接待や大事な食事のときには、これくらいわかりにくいほうが良いですよね。
ちなみにコースを注文する場合は、30文コース(3,000円)、40文コース、50文コース、30文コース&飲み放題で5000円のコースがあります。飲み放題つきのコースは8名からですが、それ以外は2人から注文できます。コースを頼む際は、必ず前日までに予約をしてくださいね。(→浅草で飲み会なら!居酒屋おすすめ一覧もチェックしてね!)
江戸風の醤油味の鍋は鮪はもちろん野菜も美味しい!
お客様を見ていると、常連さんも多いですが、多くのグループが、ねぎま鍋を食べたこと無い人が必ず1人はいるような気がします。
知らない人は1度は食べてみたい、知っている人は誰かを連れてきたい、そんなお店です。知らない人であれば、まず驚くでしょう。
テーブルに鍋がセットされ、真っ黒な出汁と、ネギが入れられます。
第一印象は「味濃そう!」。
本当に醤油が少し薄まっただけのような色をしており、そこに鮪や野菜をいれていくので、心配になってしまうほど。
しかし、食べてみると驚きます。濃厚なのですが、塩味はそこまで強くなく、旨みが強く、しかも薄味なのです。
美味しいお出汁が野菜や鮪に染みこんで格別!
食べごろは「鮪の色が変わったころ」とのことなのですが、生の状態でももちろん食べられますので、お好みですがさっとしゃぶしゃぶするだけでも美味しいです。これは本当にお好み。
じっくり火が通ったものが好きという方も、よりレアで食べたい方も様々。お鍋なので好きなタイミングで食べられるところも嬉しいですね。
ここは野菜にもこだわりを持っているので、そちらも楽しんでみてください。野菜やしいたけなど、それぞれこだわりの産地から取り寄せたものを使用しています。
お祝い事や、接待など、ちょっと非日常が楽しめるこちらの一文さん。昔の浅草庶民の味を、是非一度堪能してみてください。
こちら以外にも浅草で接待やお祝いに使えるお店をお探しであれば、こちらの記事もチェックしてみてください。
→浅草で接待に使える!おすすめのお店一覧
ポッキー より:
男性 (30代)
2015/05/12 11:02
浅草で接待の際は良く使わせていただきます。お店の外観から素敵で楽しめますし、連れて行く人の年齢を問わないのも良い所です。但し、大人数で騒ぐような場所ではないので静かに飲む時に限定しましょう。