浅草のお店には、観光客がメインのお店と、地元の人が通うお店があります。 観光地というのはどこもそうであるように、このすみわけが結構顕著です。今回紹介する「ガンゲット・ラ・シェーブル」は、完全に後者のお店。観光客の方はあまり見かけませんが、地元の方を中心に台東区や墨田区の方が多いお店です。
地元客がおすすめする美味しいお店
ここの最大の特徴は、まさにパリのビストロ!という地場感。 お客さんの中には、フランスが好きな方、旅行が好きな方なんかも多いようで、思わずそんな海外話に花が咲くといった感じです。
日本でいうビストロは洒落たお店なんかも多く、一般的に値段も高め。しかしここは、フランスの大衆食堂であるビストロがそのまま日本に来たような雰囲気で、値段もお手ごろ。しかもそこらの高級店で食べるより格段に美味しいのです。
ステマか!といわれそうな褒めっぷりですが、本当に美味しく素敵なお店だったのでまだまだ褒めたおします。
フランスのビストロ料理を日本で楽しめるメニュー
メニューもこれぞビストロ!なものが並びます。迷わないようにメニューの説明をしておきましょう。たぶん意味がわかるほうが食事は楽しいと思いますし、「これなんですか?」って聞ける人と聞けない人がいますからね。私はどんどん聞いちゃいますが。
食事メニューの1番上には「entree」と書いてあります。 これは「アントレー」とよみ、フランス料理のオードブルや前菜という意味で使われます。
フォアグラのテリーヌ、カニのテリーヌな、パテ、オニオングラタンスープ、ソーセージなどはイメージがつくと思いますので、迷いそうなところを説明します。「ジャレ・ド・コション」は豚のお肉を煮こごり風にしたもの。
「タラマ」は「タラモサラダ」と言うと伝わりそうですね。ジャガイモと魚卵を混ぜたペースト状のものです。「アレンテージョ風」とは、あさりと豚肉をにんにく白ワイン、オリーブ、香草などで煮込んだ煮込み料理。
ワインが進む味です。
続いて「OEUFS」。これはメニューを見るとわかるかもしれませんが、タマゴ料理のこと。ウフ・マヨネーズは、ゆで卵にマヨネーズをかけたシンプルすぎる一皿。でも、この自家製マヨネーズが美味しいです。すごく美味しい。
続いてサラダ。グリーンサラダ以外のニース風、リヨン風、焼うずらのサラダはどれも具沢山でボリューミー!まさに食べるサラダです。むしろリヨン風とうずらは肉料理?という感じなので、メインが食べれなくならないよう注意。
続いて「LEGUMES」。レギュームと読みます。これは野菜料理のこと。香草とオリーブオイルで野菜を煮て冷やしたグレックコリアンダーや、生シャンピニオン、ポム・リヨネ-ズとはジャガイモをリヨネーズ風(甘く炒めたタマネギのソース)、野菜のブレゼなど、どれも美味しそう。
今回は野菜のブレゼを注文しました。ブレゼとは蒸し煮。今回はブロッコリーでした。シンプルで白ワインがさらに美味しくなります。
こだわりの料理に合わせてワインも是非
料理の最期は「PLATS」。プラと読み、メイン料理のことです。 魚ではカジキのムニエル、鮭のフリットなどが。お肉がやはり豊富で、パリ風ステーキ、鴨のコンフィ、羊と細かいパスタを煮込んだクスクスムートン、聞きなれないであろうビトック・ア・ラ・ルースとはハンバーグのようなもの。キノコがたっぷりかかっています。
コック・オー・ヴァンとは鶏肉の赤ワイン煮込み。すごく濃厚そうな色。 こちらは鴨のコンフィです。 まっったくパサパサしていなく、美味しく脂の乗った柔らかい鴨。外はパリパリです。自分で説明するのもあれなので、店主の言葉を引用します。
鴨は四代目マダム・ビュルゴーの鴨を使います。代々女性が当主のビュルゴー家の鴨だけがシャラン鴨を名乗る事を国から許され、保護されています。シャランには他にも鴨の生産者がいますが、それはただのシャランで育った鴨でしかなく、ビュルゴーの鴨はジビエ・ドゥミ・ソバージュ。半野生、半ジビエを名乗り、血抜きをせずにエトフェと呼ばれる窒息処理で肉に血を宿し、旨味をたっぷり留めます。~中略~塩と砂糖と胡椒で一晩寝かせ、コンフィに。ガンゲット・ラ・シェーブルのコンフィの油は、これでもかって量のフォアグラを溶かしています。繰り返し使う度、鴨自身から旨い油も溶け出して、ぬか床みたいに大切にしている油です。
この数倍も情報量があったので、ぜひfacebookを見てみましょう。ちなみにこの鴨、1450円。信じられません。 重めの赤ワインが合うとのことでお任せでお願いしました。美味しくてとまりません。最後は手でがしっともってしゃぶりつきましょう。
ワインの種類もかなり豊富です。お店の人に聞けば、おすすめを頼めますので、ワインに詳しくなくても大丈夫です。 ちなみにデザートもかなり多くの方が食べられていました。注文されてからザラメをかけて、バーナーで溶かしていたクリームブリュレ。非常に美味しそう。
どれもボリュームがあり、しかも全部食べたくなるような味なので、お腹をすかせて大人数で来るのが良いかもしれません。きっとワインが続々と空いてしまうでしょう。 もしよければ、「ガンゲット・ラ・シェーブル」さんのサイトを見てみてください。facebookのタイムラインが埋め込んであるのですが、食材や調理方法のこだわりを見るとより料理が食べたくなるはず。あー早くまた行きたいです。
ここのようにお昼から美味しいお酒を飲めるお店が知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
→浅草で昼飲みならここがおすすめ!
追記です。
昼間に行くとまた雰囲気が違います。
特に日曜日のオープンしたて、14時くらいなんてまだ人も少なく(たまたまかもですが)、ゆっくりと時間を楽しめます。
テラスで昼間から頂くお酒はまた格別です。
定番メニュー以外にも、季節のメニューがあるので試してみて下さい。
こちらはなんと鮎のマリネ!生の鮎なんて初めて食べましたよ。ディルでさわやか。キュウリとの相性も抜群です。
下の写真はリヨン風サラダ900円。リヨン風サラダというと、ハムとかが乗っかったサラダが出てくることが多いですが、こちらは(当然ですが)本格的!
トマト、ゆで卵、玉ねぎやジャガイモ、そしてベーコンにレバー!お酒が進む肉食系サラダです。
幸せですね。また行ったら追記します。