「花柳界」と聞くと、なんだか怪しい印象を抱く人は少なくないはずです。なぜなら「花柳」という言葉は遊女のいる地域をさして用いられていた言葉で、その由来は中国にあるといわれています。確かに以前はそのような遊女のいる地域が日本にもあり、そうしたところは花柳と呼ばれていました。

今も芸者遊びって出来るの?芸の文化を今に伝える花柳界。

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しかし現在の花柳の状況は以前と異なります。そもそも昔から花柳には遊女のみならず、舞踊や音曲、または鳴物で人々を楽しませる芸者も存在していました。そのためそうした芸を楽しむ目的で花柳を訪れる人も大勢いたのです。こうした状況ゆえに、花柳には遊びの場を提供する料亭、そして料理を提供する料理屋が備わっていたのです。

そして現在ではお座敷で料理を食べながら、芸者による芸を楽しむことが花柳での催し物となり、このような芸者の世界を花柳界と呼んでいるのです。花柳界に興味を持っておられる人はたくさんいますが、ここでの芸を楽しむためには、花柳界についてのある程度の知識を得ておくことが必要です。ではまずはここがどのような業界なのかについて見ていくことにしましょう。その後、花柳による芸を楽しめるお勧めスポットについてお伝えしたいと思います。

そもそも芸者さんとは?

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先にも少し触れましたが、芸者とは舞踊や音曲などでお客を楽しませる女性のことです。芸者が主に行うのは日本舞踊、そして三味線をはじめとする和楽器による演奏です。このような芸は日本文化を楽しみたいという人や、外国人観光客などに人気があります。芸者の中には現在修行を行っている人もおり、正確にいうとこのような修行中の芸者は「半玉」と呼ばれています。またこの呼び方は東京ならではのもので、京都では私たちがよく知っている「舞妓」という呼び名が用いられています。そして半玉の多くは20代前半で一人前の芸者へと成長します。

また芸者は大きく分けるとお座敷で踊りを踊る芸者と、三味線などの楽器により演奏を行う芸者の二種類に分類されます。ちなみに踊りを行う芸者を「立方」と呼び、演奏を行う芸者を「地方」と呼びます。芸者による芸を見た後、「あの立方の踊りは上手だったね」とか、「あの地方の演奏は素晴らしかった」などといって芸者を評価するなら、この世界に通じていることを示すことができます。ちょっとカッコつけてみたいという人は、これらの呼び名を覚えておくことができるでしょう。

どこに行けば花柳界を体験できる?

冒頭でも述べましたが、芸者による芸に興味を持っておられる人は少なくないはずです。しかしどこに行けばそのような芸を見ることができるのか、いまいちよくわからないという人が多いのも事実です。芸者がいる地域として有名なのは東京や京都ですが、最近では山形や秋田などでも芸者の育成が行われており、それらの地域でも多くの芸者を見ることができます。芸者が存在する地域には、必ずお座敷を提供する料亭が存在します。

このような料亭の多くは芸者との契約を結んでおり、客からのリクエストがあった場合に芸者が料亭に赴くという形で芸が提供されます。しかしそのような契約を結んでいない料亭もあるために、どこの料亭でも芸者を見ることができるわけではありません。そのため事前のチェックは必須です。それでも最近では芸者との契約を結んでいなくても、予定が合えば料亭に赴いてくれる芸者もいます。しかし状況によっては料金が割増しとなったり、様々な条件が追加されることもあります。

関東では料金のことを「玉代」と呼びます。昔は見習の芸者の料金が玉代の半分だったことから、彼女たちの呼び名が「半玉」となったのです。しかし現在では半玉による芸に対する料金と、芸者による芸の料金が区別されることは滅多にありません。芸者への支払いは料亭によって請求される食事代に含まれているのが一般的です。そのため別払いする必要はありません。しかし芸者に対して祝儀と呼ばれるチップを支払うのが一般的であり、これは芸者に直接渡すことになります。

浅草の観音裏では、たとえば瓢庵 (ひさごあん)という料亭があり、「料亭のお座敷遊び」が体験できます。

Hiroto Hさん(@hiroto_h)が投稿した写真

お料理にもこだわりのある本格料亭さんですので、お祝い事などに1度体験してみるというのも面白いですね。

東京で花柳界を体験するなら浅草の観音裏がお勧め!

東京都にある浅草の観音裏は、花柳を楽しむのにもってこいのエリアです。この地域の観光名所でもある浅草寺の裏は「観音裏」や「奥浅草」と呼ばれるエリアで、たくさんの料亭街が存在します。浅草寺の所在は〒111-0032、東京都台東区浅草2丁目3−1です。交通に関しては東武スカイツリーライン「浅草駅」から徒歩5分、東京メトロ銀座線「浅草駅」から徒歩5分、つくばエクスプレス「浅草駅」から徒歩5分、そして都営地下鉄浅草線「浅草駅A4」出口から徒歩5分となっています。
多くの場合、芸者一人につきいくらといった形で料金が発生します。そのため呼んだ芸者の数、そして食事代やお座敷の使用料などが合計され、会計となるわけです。そして観音裏地区の芸者による芸は多くの場合最低でも二時間からで、一人につき二万円から四万円程度の料金が発生します。そのため多くの人にとって、こうした芸は頻繁に見ることができるものではないでしょう。しかし花柳界の雰囲気を楽しみたいという人は、料亭を訪れなくてもそれが可能です。
観音裏に入ると料亭から三味線や鼓の音などが聞こえてきます。もちろんはっきりとは聞こえるわけではないかもしれませんが、どのような演奏で芸者が客を楽しませているのかを知ることができます。また夕方になると料亭に向かう芸者を見ることができるなど、古き良き時代の日本を思い起こさせるような情景を目にすることができます。

花柳界はどのような人にお勧め?

芸者の文化は非常に古くから存在するものです。つまり花柳界は日本の文化の一つを守りぬいている組織の一つなのです。そのためそうした文化に触れてみたいという人に、花柳の芸はお勧めできるものです。冒頭でも述べたように、最近では外国人も芸者の踊りや演奏に興味を持っています。花柳界はそれほど広く知れ渡っているもので、多くの人が興味を持つ日本文化の一つなのです。そしてお勧め地区である浅草の観音裏には常にたくさんの芸者が行き来しているために、この地域を訪れれば必ずといっていいほど芸者を目にすることができます。先にも少し触れたように、多くの人が仕事を終えた夕方から芸者が料亭に向かうことが多く、そのため芸者を見る目的でこの場所を訪れる人は、夕方から夜にかけての時間がお勧めです。

芸者さんの「くみ踊り」を見るなら浅草三社祭で!


またこの地区がたくさんの芸者で賑わう時期があります。それは三社祭が開催されるときです。この祭りは毎年5月の中旬に行われます。金曜日から日曜日の三日間行われるこの祭りですが、ここでは芸者たちが大活躍します。祭り中は芸者たちが4人から7人程度のグループを作り、「くみ踊り」を披露します。それぞれのグループはお座敷を次々と訪れ、そこで三社祭のために準備した誰もが楽しめる踊りや演奏を披露するのです。このくみ踊りは間違いなく三社祭を盛り上げる一つの要素であり、「観音裏の芸者を見に行くならこの時期」と決めている人もいるほどです。またたくさんの芸者が忙しくお座敷を行き交うために、道端でもきれいに着飾った芸者を頻繁に目にすることができます。そのため芸は見られなくても、美しいたくさんの芸者を見たいという人は、三社祭が開催される時期にこの地を訪れることができます。
雷門から仲見世通りを抜け、浅草寺にたどり着くまでの道のりは非常に風情があります。そして浅草寺の裏側にある観音裏には日本文化を守り抜く人たちによる世界が広がっており、その一端を担っているのが花柳界の人々なのです。

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