東京メトロ銀座線浅草駅の地下入り口。普段は素通りして、楽しく華やかな表通りを闊歩しておられる方がほとんどかもしれません。
しかし、よーく目をこらして見ると、期待に目を輝かせながら地下へと潜っていき、そして満足げな微笑を浮べて再び地上へと浮上していく人がいます。
いったい、この地下でどんな怪しい宴が執り行われているのか・・・。しかし何も、イリーガルな行為が行われているわけではありません。彼ら彼女らのお目当ては、ここ浅草地下街にある飲食店なのです。
本格タイ料理モンティー。本場の味を浅草地下商店街で!
浅草地下商店街といえば、日本で1番古い地下商店街。1955年に出来てから早半世紀。もはや東京というよりはどこか異国を思わせるエスニックで怪しい雰囲気です。
実はこの浅草地下商店街はベトナム料理のオーセンティックなどおいしいお店や安くて飲めるお店があるちょっとしたグルメエリアなのです。
その中で目を引くのが、タイ料理の名店モンティーで供される、本格タイ料理。
もはや見た目はタイランドにある料理店そのもの。赤や青のネオンが輝き、店内にはタイの神様や国王の写真、その他雑貨が飾られています。タイ料理やベトナム料理が好きな方はこちらも是非チェックしてみてください。
→浅草のタイ・ベトナムなどエスニック料理のお店
辛いけど癖になる!モンティーの人気メニューやおすすめの食事とは?
タイ料理といえば、唐辛子の辛さと、香草の香り。そして酸味・甘み・旨みが口の中に広がる、まさに味覚という味覚を刺激する食べ物。辛い食べ物が苦手という方は、メニューに唐辛子マークで辛さが表示されていますので参考にしたほうが良いでしょう。
人気のメニューはトムヤンクン!
日本人向けにちょっとからいエビスープに調整されたようなものではなく、レモングラスの鮮烈な香りにジャブを打たれたかと思うと、エビやナンプラーの強烈なうまみ、タマリンドの口の中を引き締めるような酸味、ココナッツミルクが事を荒立てないようにしているにもかかわらず、トウガラシの辛さがガンガンに主張してきます。ちなみに唐辛子レベルは2。
辛いのが苦手なら、カオマンガイやパッタイ(タイ風やきそば)が食べやすいでしょう。
タイ風鶏飯のカオマンガイは、たっぷりのジャスミンライスに鶏肉の脂がまろやかに絡み、鶏肉とお米という日本人にもお馴染みの美味に、パクチーの香りがアクセントとなっています。
ウンセン・パッカイ(魚介と春雨の卵いため)、空芯菜やゴーヤなど、野菜の種類も充実したヤム(和え物)など、本当にタイ料理って、ビールが進むことを再確認させてくれます。
ガパオ(挽肉いため)や、ムーマナオ(豚しゃぶ)などのランチメニューをテイクアウトできるのも魅力です。これらのお弁当は、決しておしゃれとは言えないシンプルな容器に、ご飯とおかずをぎっしりと詰めてくれます。
モンティーのタイ料理をたくさん、別の場所で食べるという機能に特化したようで、上品な育ちのお客様は面食らうかもしれません。
しかしどうでしょうか?盛り付けがきれいなお弁当は、一見好ましく思われるでしょうが、食べていても真顔になることがしばしばあるもの。それに引き換え、モンティーの中身がぎっしり詰まって今にもふたが開きそうなったお弁当は、食べていて思わず笑みがこぼれるものです。欲望の解放を許してくれるような、タイのおおらかさを感じることができます。
浅草モンティーのランチやディナー。予約は必要?
都内においしいタイ料理店は数多いですが、モンティーの特徴は、本場の辛さをそのまま再現してくれているところです。
プリック・キーヌーとよばれる小さな青トウガラシは、ほのかな青っぽい香りと、口の中が火事になったような辛さで、この青トウガラシのおいしさを存分に味わえる場所というのは、そう多くはないでしょう。季節を問わず、毛穴がわっとひらいて、汗をダラダラとかきながら食べる料理たち。特に毎年暑さを増していくような日本の夏には、もしかしたらタイ以上にふさわしいとすら言えるのかもしれませんね。
だからこそ、やはり人気のこのお店。ランチやディナーは混雑していることも多く。特に土日は予約をしたほうが安全です。とはいえ地下街の雰囲気を味わいながら待つというのもまた良し。あなたも、浅草の地下へと潜って、パクチーと香辛料がガンガンの異世界へとトリップしてみてくださいね。