定番のスポットももちろん見応えありますが、少し外れた場所や、こんな場所があったの?と言うところにこそ面白みってありますよね。
紹介したいのはいわゆるサブカルスポット、B級スポットと呼ばれるようなもの。
言葉の定義は色々あり、王道・主流の文化からは少し外れるものは全てサブカルに属してしまいますので、今回は近所に住んでて気になる、面白みがある場所をピックアップしてご紹介したいと思います。
浅草のサブカル・B級スポットを巡ろう!
見る!遊ぶ!サブカル・B級スポットの浅草のお店や施設
ブラタモリやモヤサマなど、街歩き系の番組って人気ですよね。知らない場所を知る発見、深くニッチな文化に触れる楽しみがあるからこそ、街歩きは面白いもの。ぶらっと歩ける道やサクッと立ち寄れるお店など、見れる、遊べるサブカル・B級スポットを紹介します。
世界のカバン博物館:珍しい品々から歴史や文化までを展示する世界的に珍しい鞄の博物館
創業1940年、国産初のナイロン製バッグや学生の間で大流行したマジソンバッグの元祖としても知られる鞄メーカー、エース株式会社東京店の7、8階にあるのが世界的にも珍しい鞄の博物館。世界の50カ国以上から集められた膨大な鞄コレクションや世界各国の鞄の歴史と文化、職人さん達の技術などを紹介しています。欧米からはファッショナブルで機能的な鞄の数々、アジアやアフリカでは人々の生活に密着した鞄が興味深いですね。クロコダイル12匹の革を使ったフランス製のトランク、スペイン製のシマウマの革を使ったボストンバッグなど今では作れない貴重な鞄や珍しい鞄もありますし、著名人が愛用した品々も見ることが出来ます。8階はエース株式会社の創業者である新川柳作氏の記念館となっており、氏の企業家としての足跡や鞄にかける情熱も感じることが出来ますよ。
浅草地下商店街:怪しい雰囲気の中に庶民的なお店が並ぶ日本最古の地下街
銀座線浅草駅から直結する地下街は、日本最古の地下街と言われています。当初は二天門の近くまで延びる予定でしたが財政難で途中で頓挫したため奥は行き止まりになっています。薄暗くてタイルはひび割れ、天井は配線がむき出しという怪しさは、女性一人で通るにはちょっと勇気が要りそうですが、もちろん安全ですし庶民的なお店が並んでいるんですよ。駅の改札を出るとすぐに漂ってくる美味しそうな匂いは焼きそばの福ちゃん。もっちりとした麺とソースの相性がバッチリでビールによく合います。タイ料理のモンティーは行列ができるほどの人気。どの料理を食べても本場の味を楽しむことが出来ます。コメジルシは日本各地の地酒が楽しめる日本酒バー。亀すしには地元の方々が通います。ベトナム料理のオーセンティックや立ち食い蕎麦の文殊も人気ですよ。その他、激安DVD屋さんやヘアカット専門店、占いやマッサージと、短い地下街に様々なお店が並んでいますから、駅から新仲見世に抜ける際に通るだけでもノスタルジックな雰囲気が味わえますよ。
スマートボール三松館:東京で唯一スマートボールが楽しめるレトロな遊技場
六区ブロードウェイを挟んでウィンズ浅草の向かいにあるのが都内で唯一となったスマートボールのお店、三松館。かつては繁華街に数多くありましたが、今では地方の温泉街などでたまに見かけるぐらいですね。パチンコ台を横に寝かせたような台の端からボールを打って、穴に入ると、書いてある数字の数だけ玉が出てくるというゲームです。都内唯一の生き残りだけあって店内は昭和レトロな雰囲気がプンプン。玉が盤面のガラスの上をゴロゴロと豪快に転がってくるのもご愛嬌ですね。それを右手前のバネ式のレバーを引いて発射します。パチンコと違って景品は無くギャンブル性はありませんからお子様にも安心。駄菓子なども販売しており子供達は大喜びですし、大人も童心に帰って楽しめること間違いなしですよ。営業は土日祝のみで平日は閉まっていますので注意してくださいね。
太鼓館:実際に叩いて触って体験できる世界の珍しい太鼓を集めた博物館
田原町駅から徒歩3分ほどの国際通り沿いにある宮本卯之助商店は和太鼓やお神輿の製作で知られています。その4階にあるのが世界の太鼓を集めた太鼓専門の博物館。和太鼓のみならずヨーロッパ、中南米、アフリカ、アジア、オセアニアなど世界中から集められた太鼓は総数900点以上にのぼるそうですが、その中から150~200点ほどを常時展示しているそうです。大きな和太鼓や歌舞伎で使われる小鼓などは日本人でも実物に触れる事は稀ですが、こちらでは展示物のほとんどを実際に叩いてみる事が出来ます。象やキリンの革を使った太鼓や祭礼用の彫刻が施された物、見たことも無い形でどうやって叩くのか分からない物もありますね。様々な形や音色の太鼓を鳴らしていると、つい時が経つのを忘れてしまいますよ。
花やしきのお化け屋敷:花やしきを代表する人気アトラクション。本当にお化けが出るとの噂も!
江戸時代から続く日本最古の遊園地、花やしき。日本初のジェットコースターでも有名ですが、もう一つの名物アトラクションがお化け屋敷です。花やしきで語り継がれる怪談「桜の怨霊」をテーマにしており、白装束の女性や日本人形など昔ながらの日本の怪談を模したストーリーの中を徒歩で進みます。暗闇に浮き上がる人形は不気味で、本当に幽霊が出るとの噂もあるんですよ。また、スリラーカーはカートに乗って進む西洋風のお化け屋敷。入場者を怖がらせる仕掛けが次々に襲い掛かってきます。ゴーストの館はヘッドフォンを通して最新の3D音響システムで恐怖の世界を体験するアトラクションです。本当に怖いのか?は実際に足を踏み入れてのお楽しみ。これまで多くの子供達を怖がらせ楽しませてきた花やしきのお化け屋敷、ぜひ一度体験して頂きたいですね。
曹源寺:カッパの手のミイラもあるかっぱ橋ゆかりのお寺
世界中から多くの観光客が訪れるかっぱ橋道具街。そのかっぱ橋の名前の由来となったとも言われるのが合羽屋喜八のエピソードです。江戸時代にこの付近は水害に悩んでいましたが、喜八は資材を投じて川の改修工事を行い、それを隅田川に住んでいたカッパが手伝ったとの伝承があります。喜八が亡くなって葬られたのがかっぱ橋道具街から裏通りを上野方面に少し進んだ位置にある曹源寺、通称カッパ寺です。1588年に創建され、振袖火事の後に現在の場所に移転しました。境内のあちこちにカッパの像が置かれており、きゅうりが供えられています。像はそれぞれ個性があって表情豊かですね。さらに河童堂の中にはカッパの手のミイラがあるんです。どんな物か想像つきませんよね。普段はお堂には入れませんが予約をすれば中に入って間近で見ることも出来ますし、カッパは商売繁盛や水難除けのご利益がありますから、ぜひ一度参拝してみてくださいね。
飲める!食べれる!B級・サブカルグルメスポット
見る、遊ぶだけがサブカルではありません。食事と言う巨大カルチャーの中で少し横道にそれてしまった、またB級と呼ぶにふさわしい面白みのあるカフェや飲み屋など飲食店の紹介です。
デンキヤホール:懐かしのテーブルゲームが現役で残る100年の歴史を持つ老舗喫茶店
千束通りで100年以上の歴史を持つ喫茶店、デンキヤホールは元祖オムマキやゆであずきで知られる老舗ですが、実はかつて一世を風靡したテーブルゲームが現役で楽しめるお店としても知られているんです。かつては多くの喫茶店に設置されていたテーブルゲームですが家庭用ゲーム機の普及により昨今はすっかり見ることがなくなりました。こちらには3台のゲーム機が現役で残っています。店員さんに言って電源を入れてもらい、100円玉を入れてゲーム開始。ナムコクラシックコレクション2ではパックマン、ディグダグ、ラリーXなどが楽しめます。他の2台はセクシーな麻雀ゲームですのでこの場で遊ぶのはちょっと抵抗があるかもしれません。昭和レトロな店内にはオールドノリタケの食器が展示されていたりと雰囲気満点。もちろん焼きそばを薄焼き玉子で包んだオムマキやあずきを茹でた甘味ドリンク、ゆであずきもとっても美味しいですよ。
串かつ龍(りょう):もんじゃにタコスにバームクーヘン!話題の変り種串カツ店
花やしき通りで地元浅草出身の店主さんが営むのが串かつ龍。豚や牛、野菜などこだわりの串カツはどれも美味しいのですが、こちらの看板メニューはなんと言っても店主さんの創作による変り種の串カツなんです。肉詰めピーマンや豚バラチーズなどはまだ序の口。明太子もんじゃ、カレーもんじゃ、タコス、マカロニグラタンなど何でも串カツにしてしまうんです。しかもどれも美味しい!さらにバームクーヘンやアイスクリームのピノまで揚げてしまうのですから驚きです。カレーもんじゃやよっちゃんいかは懐かしい駄菓子屋の味を思い出させてくれます。タコスやマカロニグラタンなど洋風の具材も意外なほど串カツにピッタリです。またバームクーヘンは女性に人気なんですよ。関西風の伝統的な串かつとは全く違った、新たな串かつを味わえるお店です。
空想カフェ:懐かしの昭和玩具とカフェが合体した不思議空間
国際通りを三ノ輪方面に進み鷲神社の手前2本目の路地を左に曲がってしばらく歩くと可愛らしいカンガルーの人形が見えてきます。かつて昭和の懐かしの玩具を販売する雑貨店だったお店にカフェを併設し2011年にオープンした空想カフェ。ポップでモダンなデザインの店内にはあちこちに昔懐かしい玩具が置かれています。メニューはコーヒー、塩サイダー、ほうじ茶牛乳、コーヒー牛乳の4種類のみとシンプルですが、ドリンクを注文すると店内奥の展示スペースに入ることが出来ます。ウルトラマンなど特撮ヒーローや怪獣たちのソフビ人形、かつて薬局の前でよく見かけた首振り人形やペコちゃん人形、メンコや塗り絵、駄菓子屋さんに並んでいたたくさんの玩具たち。昭和の時代に育った方なら目を輝かせること間違いなしですよね。しかもこれらの品物は購入することも出来るんです。玩具を眺めて童心に帰りながらもこだわりの美味しいコーヒーを味わえる、ちょっと不思議な空間ですね。
東京蛍堂:大正ロマンにタイムトリップできる雰囲気満点の古物商店
浅草六区の立ち並ぶ飲食店の間の細い路地。突き当たりで仄かな光を灯すのがアンティークの名店、東京蛍堂です。大正ロマンの会を主宰していたという店主さんが営むお店は、入ったとたんに異空間に迷い込んだよう。吊るされたランプの光、ノイズ交じりの音楽、並べられた衣類やバッグ、食器、時計、ラジオ。大正時代の品物を中心に、様々な古道具、アンティークが所狭しと並びます。展示してある商品はどれも直接手にとって見ることが出来ますし、すぐに使えるよう修理されています。店主さん自らが買い付けてきた品物を自身で修理するそうで、中にはiPhoneやLEDを使えるよう現代的に改造した物もあるんです。建物自体も大正時代の食堂をリフォームした歴史的な建築ですから、中を歩いているだけで大正ロマンの気分がたっぷり感じられますよ。