トンカツには、ほかの料理には見られない魅力に満ちています。
言ってみれば、大きな肉をほおばるという近代的西洋的な喜びとともに、江戸伝統のてんぷらの持つ職人技の世界と、精錬な雰囲気が共存しているとでもいいましょうか。
浅草にはおいしいトンカツ屋さんは数多いですが、今回は通好みの”すぎ田”をご紹介します。
蔵前で最高レベルのとんかつを!すぎ田のとんかつ
ピカピカの銅製の鍋に、透き通った新鮮な油が張られ、衣をまとわせたお肉が職人の手によってそっと誘い入れられると、
やがて細かい泡のはじける軽快な音とともに、香ばしい香りが辺り一面に広がります。
電話番号は 03-3844-5529、住所は東京都台東区寿3-8-3、営業時間は11:30から14:00と、17:00から20:30、ラストオーダーは20:15です。定休日は木曜。
切り妻造りの屋根がほのぼのとした、こぢんまりとした印象の店構え。
でも立派な1枚板の看板に、老舗の風格がにじみ出ます。都営大江戸線を蔵前駅で降りて、国際通りを北上するとすぐのところにあります。
2度揚げされた肉厚のとんかつは、贅沢そのもの。
メニューはとんかつヒレが¥2400、これにご飯¥300と、豚汁¥200を付けて定食スタイルで召上るお客様が多いようです。
ほかにもトンカツロース¥2100、ドリンクメニューもあるので、ビールや日本酒を傾けながら、トンカツに舌鼓を打つというのもよいですね。
ほかにもエビフライ時価(3000円弱が目安)、ポークソテー¥2200、オムレツ¥1200など、洋食屋さんならではのプロの味も楽しめます。
肉をおいしく食べるというグローバルな価値を提供しているから、かえって和の割烹スタイル、店構え、わきを固めるお新香やおみそ汁など、古き良き江戸の姿も残っているというところは、実に興味深いものがあります。
小粋なお店の中には、魅惑の時間が待っている
それではここで、すぎ田でお食事をされたお客様の口コミを見てみましょう。
連日観光客で大混雑!という感じではなく、知る人ぞ知り、そして上質のトンカツをゆっくり味わいたい通が集まるのがこの店。
白木のきれいなカウンターに座ると、ほっと一息つけますね。私の好みはロースカツで、2度揚げの仕事の丁寧さがなせるわざか、サクッとした衣とさらりと溶ける脂身がたまりません。
このすぎ田さんは、私のお気に入りの店の一つなのですが、決して低いお値段ではないと思います。
でも、店内の落ち着いた空気と気持ちの良い応対、そして提供されるトンカツの分厚さを考えると、この値段も納得です。トンカツが大好きで、ちょっと今日はぜいたくしたいな、という方には、一度お越しいただいて損はないでしょうね。
ここぞ!というお店でとんかつを食したい方は、遠方からでも足を運ぶ価値があるでしょう。
このすぎ田さんを始め、台東区は上野、浅草ととんかつの激戦区。とんかつを食べたい方は浅草周辺でオススメのとんかつ屋もチェックしてみてくださいね。