高級魚の河豚。河の豚と書いてフグと読みますね。なぜ海の魚なのに川と書くのかというと、昔中国では川にいるフグが有名であったからだそう。膨らんだ姿がブタのようだ!ということで、河の豚で河豚(フグ)と呼ばれているようです。
フグといえば高級魚であり、下関のある山口県では幸福とかけて「フク」と呼ばれるおめでたいお魚でも有ります。お祝いの席や、接待などでも定番のお魚ですね。高級なお店が多いからこそ、より美味しいものを適正なお値段で楽しみたい!と思う方も多いのではないでしょうか。
ふぐ料理の名店「魚直」でふぐ尽くしのコースを
浅草周辺の下町で河豚やさんをお探しなら、ぜひお勧めしたいのが「魚直」というお店。20名ほどでの貸切で1度お店を利用させていただいたのですが、あまりに美味しい料理といい雰囲気で、2年連続利用させていただくことに。
場所は入谷と浅草の中間地点、浅草から行くと言問通りをまっすぐ入谷方面へ進んでいく道すがらに有ります。青い力強い暖簾が目印です。
入り口で靴を脱ぐお座敷タイプのお席。畳に並べられた木の丸いテーブルがなんとも雰囲気有りますよね。
壁のメニューにはとらふぐちり(6000円)、とらふぐ刺し(3200円)などのフグ料理。そして、お刺身やつまみなどのメニューが並びます。こういったお店は千円を下回るメニューが少なかったりするのですが、ナスお新香400円おど、エシャレットのしょうゆ漬け500円などをみると、本当に良心的な価格設定なんだなと驚かされます。
こちらのお店、大正2年創業以来、「下町なんだからいいものを安くたくさん!」がずっと根底にあるのだそう。
今回は貸切ということで、コースでいただきました。
まずやってきたのがお刺身。昨年はフグ刺しだったのですが、今回はより色々といただきたい!ということで盛りあわせに。本マグロの赤身に、分厚い天然真鯛、素晴らしい色の中とろに、たっぷりのウニまで!ここですでにため息が漏れてしまうほど美味。
一緒にきましたのがこちら、べったら漬け。なんと果物が入っていて、(なんの果物か忘れてしまいました・・・)これだけでも美味!合間の箸休めにぴったりのお味です。
続いてこちらがフグの唐揚げ。ふっくらとした身がカラッと揚がっており、手が止まりません。結構骨がついていて、骨の周りの身をしゃぶるように頂きます。
骨に夢中でがっついていると、間もなく鍋の準備も始まります。お鍋には昆布がシンプルに。そしてお鍋と一緒に持ってきていただいたのは果物の「だいだい」。こちらは勿論デザートではなく、橙に醤油を入れて自家製ポン酢にし、お鍋の具をいただくのです!それだけで期待が高まります。
そしてこちらがちり鍋の具材であるフグ。身がしっかりしたフグを、こんな大量に!と思わず歓声が上がります。元々お魚屋さんだったというこのお店だからこそのフグですね。
お鍋は、お店の方にきちんと作ってもらえます。骨身、あらから身を入れて出汁を取り、春菊などのお野菜とお豆腐を入れて最初にさっぱりと頂きます。
優しいお豆腐にさっと火を入れたお野菜が体に染み渡る美味しさ。この時は日本酒をいただいていましたが、熱々の鍋で冷たい冷酒が進んでしまいます。
進むといえばこちらの赤い柚子胡椒。普通の柚子胡椒かと思って使ってみたら、なんと予想以上の辛さ!たっぷりつけると思わぬ辛さに驚くことになりますので、十分にお気をつけを。
辛めの柚子胡椒をポン酢にといて、フグの身もどんどん口へ運びます。プリップリのフグは、食べても食べても減らないかなりのボリューム。しかしいくらでも食べれてしまいそうなくらい優しい美味しさです。
鍋後のお楽しみといえば雑炊!細かいネギと溶いた卵を入れて蓋をすると、フグ出汁が染み込んだ美味しすぎる雑炊が完成。お新香と一緒に頂きます。
美味しすぎたのか、お酒が進みすぎたのか、雑炊の写真を失念。2時間半ほどお店にいましたが、終始笑顔が絶えない会となりました。
ちょっとしたお祝い事や、普段の食事にもお勧めの魚直さん。美味しいものを、たっぷり頂きたい・・・そんな方にはぜひ楽しんで頂きたい素敵な空間でした。
お魚の美味しいお店が多い浅草周辺。料理の種類や雰囲気、金額もいろいろ選べますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。