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    横山大観記念館へ行こう!作品や制作現場の見れる台東区のアートスポット。

    有名人が着用していた衣装や獲得した賞の証であるトロフィー、そして活躍していた当時の写真を飾った記念館が人気を得ています。例えば北海道にある歌手の北島三郎さんの記念館や、俳優であった石原裕次郎さんの記念館などは非常に有名です。そしてそのような記念館とは少し異なる形で存在するのが、横山大観記念館です。

    目次

    横山大観記念館へ行こう!作品や制作現場の見れる台東区のアートスポット。

    ここは名前が示すように、世界的有名画家の横山大観の記念館です。

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    そして他の記念館のように豪華な建物にたくさんの作品が展示してあるというスタイルとは異なり、以前に彼が画家として制作活動を行っていた家を、そのまま残したものなのです。

    つまり横山大観記念館は彼がどのような場所で作品を制作していたのかを知ることができる、大変貴重なミュージアムなのです。ではこの有名画家であった横山大観の記念館がどのようにして誕生したのか、またこの記念館の見どころについて見ていくことにしましょう。

    「日本美術のために」…横山大観の意思を受け継いだ記念館

    日本の美術界に大きな影響を与えた横山大観ですが、自らの名声だけではなく、日本美術の発展にも大きな関心を抱いていたことは確かです。彼は生前に、「私の死後はこの土地を財団法人に寄付し、公的資産として日本美術界のために役立てて欲しい」という言葉を残しました。

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    この言葉に秘められた思いを無駄にしてはいけないと、遺族や関係者から横山大観の作品や遺品、そして画稿やスケッチ帳などを寄贈してもらい、彼が生活していた家を用いた「財団法人横山大観記念館」が1976年9月1日に設立されました。それから約3か月後の11月24日に一般公開がスタートしたのです。

    記念館となる前の家に横山大観が住み始めたのは1909年です。当時、西洋画の画法を取り入れた新たな画風の作品を次々と制作する大観は、画壇の守旧派から猛烈な批判を浴びていました。それとは対照的に海外では高い評価を得ており、次第に日本国内でも彼の作品の価値が理解されるようになります。

    そして徐々に日本でも有名画家としての地位を築いていきます。画家として成功を収めた大観は、家屋を増築していきます。そして1919年、この家が現在の横山大観記念館の広さにまで増築されたのです。しかし1945年3月10日、空襲を受けて住居が焼失し、1954年9月に池之端に再建されることになります。その約4年後の1958年2月26日、大観は90歳で生涯を終えることになりますが、それまでの間この家で多くの名作を発表したのです。
    では現在、この横山大観邸がどのような造りになっているのかを少しご紹介したいと思います。

    横山大観記念館へ行こう!外観や内観など

    実は横山大観は当初建築士を志していました。そのため彼が手掛けたこの記念館はデザインや建築技法、そして使用する木材や照明器具、さらには庭の石の配置など、非常に凝った造りとなっています。その中でもまずご紹介するのが「鉦鼓洞」です。

    ここは客間として使用されていた部屋です。少し変わった名前が付けられた客間ですが、これは大観が明治39年に移り住んだ茨城県の五浦にあった洞窟から取られました。「鉦鼓洞」には客をもてなすための囲炉裏、そして重要文化財となっている「不動明王立像」などが置かれています。また大きな窓から庭園を望むことができ、大観自身もこの部屋を好んでいました。
    また1階と2階には「晩年の画室」、「寝室」、そして「画室」があります。現在これらの部屋には作品が展示されており、1年に4回のペースで展示物を替えています。そのためタイミングを計ってこの場所を訪れれば、毎回異なる作品を見ることができるのです。また通路にも作品が展示されています。大観の肖像画、そして作品が描かれた記念切手などが展示されているために、見覚えのある作品を目にすることができます。興味深いことに、大観が未完で作業を終えた作品なども展示されいます。
    その他にも海外に行くことが多かった大観の旅行年譜、そしてお酒が好きだった大観の携帯ウィスキー入れ、イタリア旅行の際に購入した革製のバックなどの私物も展示されています。そして大観だけでなく、小杉未醒など彼が関わりをもった人物の作品も展示されています。
    今現在、売店となっている場所は、「書生部屋」として使われていました。この売店は10時から15時45分まで営業しています。大観の名作が描かれた絵葉書セットなど、様々な書品が販売されています。

    横山大観記念館のアクセスや入館料、季節の楽しみ方

    横山大観記念館の所在地は〒110-0008、東京都台東区池之端1-4-24です。入館料は大人が550円、小学生が200円、20人以上の団体で一人450円、そして年間パスポートが1,500円となっています。開館時間は10時から16時で、最終入館は15時30分となっています。定休日は原則とし、月曜日から水曜日です。その他にも夏季、冬季の長期休館日があります。アクセスに関しては、東京メトロ千代田線「湯島駅」から徒歩7分、東京メトロ銀座線「上野広小路駅」から徒歩12分、JR「上野駅」、もしくはJR「御徒町駅」から徒歩15分、そして京成線「京成上野駅」から徒歩15分となっています。

    先にも述べたように、横山大観記念館の展示物は1年に4回のペースで交換されます。例えば2016年度には4月3日から6月26日までは「館長が選ぶ記念館名品展」、6月30日から10月2日までは「花鳥風月」10月6日から12月11日までは「天心と大観」、そして1月7日から4月2日までは「春を迎える」というテーマに沿って作品が展示されます。そのためまずはテーマを確認し、自分が興味を惹かれそうな作品が展示されている時期にここを訪れるのがベストです。また横山大観記念館の目玉は、家屋の内部だけではありません。美しい庭園も見どころであるといえます。4月は桜、6月は紫陽花、そして9月には彼岸花が咲きます。庭園に咲く花々を楽しみたければ、その時期に合わせてここを訪れることもできます。
    また春の桜といえば上野公園が有名ですが、少し遠回りをして桜を鑑賞し、風情のある景色を満喫した後に横山大観記念館を訪れるというのもいいものです。先にも述べたように、JR上野駅で下車すると約15分、歩かなければなりません。それでも景色を楽しみながらの15分は、決して長くはないはずです。まず上野駅、不忍口を出て不忍池を目指します。到達したら、不忍池を時計回りに道なり歩いていきます。この辺りはもう上野公園内ですので、きれいな桜を見ることができます。このまま歩いていくと、「不忍池西」という信号が見えてきます。この道路を渡り、右折してそのまま真っすぐ歩いていくと横山大観記念館に到着します。上野公園の桜、不忍池などを見ながら散歩感覚で横山大観記念館に行くことができる、上野駅下車でのコースは、春の時期にお勧めです。

    横山大観記念館はどのような人にお勧め?

    世界的に有名な画家が住んでいた家をそのまま記念館としたこの建物は、誰が見ても非常に興味い深いものであることに間違いありません。また記念切手にプリントされている絵画を描くなど、人目に付く作品を多数作成したこともあり、横山大観を知らない人であっても作品を見て楽しむことができます。それでも横山大観ファンや、彼の作品が大好きであるという人たちにお勧めの場所であることはいうまでもありません。またこの世界的に有名な画家が、どのような環境でインスピレーションを生み出したのかを知りたいという人などにもお勧めできる場所です。

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