浅草から隅田川沿いに隅田公園という公園があります。その公園沿いに上がっていき、言問橋も通り過ぎ、見えてくるのが、「本龍院(待乳山聖天)」です。
浅草の観光名所浅草寺とも縁が深いこの「本龍院(待乳山聖天)」。せっかくなら浅草観光ついでに立ち寄って見ましょう。
浅草、待乳山聖天の大根まつり
このあたりは昔海が続いていた土地ですが、この辺りは小高い山になっており、そこに浅草寺の小寺として建てられたのがこのです。この待乳山は「まつちやま」と読みます。595年に川であった地面が一晩で山となり、黄金に輝く龍が降り立ち守ったとも言い伝えられています。浅草寺や浅草の町を見下ろすような小高い山でしたので、人もにぎわい、周囲にはお茶屋さんなどで賑わっていたそうです。
ちなみに聖天というのは、仏教を信じるものを導くと言われている仏教の守護神の1つだそうですが、正式名称は本龍院とのことです。この「本龍院(待乳山聖天)」で有名なのは、「大根まつり」でしょう。それぞれ説明していきたいと思います。
大根と巾着が有名
「本龍院(待乳山聖天)」へ行くと、あちこちに大根と巾着のモチーフがあることが解ります。この大根と巾着は、いわば「本龍院(待乳山聖天)」で祈願することのメリットを具現化したもの。大根の意味は、健康で強い体、そして円満な家庭、良きご縁などを表しており、巾着はそのまま「財」…つまり商売繁盛を意味しています。
「本龍院(待乳山聖天)」の中には、なぜか田舎の無人直売所のように大根が飾られていたりして知らずに来ると驚くのですが、この大根はお供え用。中で購入することが出来ますよ。この大根が「毒」を清める…とのことで、体の毒や夫婦の不仲など、心身ともにある「毒」をきれいにしてくれるのだそう。
実際、大根にはアミラーゼなどの消化酵素が多くデトックス食材としても知られていますが、昔から「あたりやすい生魚には大根のツマ」を食べられていたように、古くから「毒消し=大根」と言われていたのですね。
ちなみに、そのほかにも「願いが叶う」というご利益もあるそうですが、これは「何かを捨てる」代わりにお祈りをすることで願いが叶う、そのかわりその約束をやぶると良くないことが起こる…なのだそう。願うのであれば、本当に守れることだけを誓いお願いしましょう。
1月のお祭り、大根祭りとは?
長くなりましたが、この大根を元にして昭和49年から始まったのが大根まつり。1月7日には「ふろふき大根」が振舞われますので、足を運んでみると良いでしょう。食数には限りがあり、毎年朝の9時から配られる整理券待ちの列が出来ていますので、食べたい!というか方は早めに行きましょう。食数は2000食限定です!
実際にふろふき大根が食べられるのは、法要が終わった11時半ごろから。9時から食べられるわけではありませんので、朝ごはんは食べてくると良いでしょう。ちなみにこの大根は元旦から神前にお供えしたありがたいもの。ということで、食い意地をはらず感謝していただきましょう。
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煩悩を捨てる!浴油祈祷
大根と巾着以外にも、ここは「浅草七福神」の1つであったり、、聖天様の修法の中でも、もっともお清めの力が強いとされる「浴油祈祷」が行われる場所でもある、というのも特徴の1つでしょう。この「浴油祈祷」をお願いすると、7日間に渡って祈祷されたお守り・もしくはお札を授けられます。
浅草寺からもほど遠くありませんので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
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